院内感染による被害に耐えられますか?

患者ケアには様々な手法がありますが、時に何気ない行為が思わぬ被害を招くことがあります。ヘルスケアにおいて、このような結末のひとつは感染症です。感染症は致命的であり、致命的なほど高額な損失になります。また、患者を回復させようとする医療従事者による必死の努力もむなしく、患者はその症状を悪化させる病原体に晒されているおそれがあります。

人的被害や精神的被害に加えて、院内感染によって急性期病院では年間350億~450億ドルものコストが発生していると推定されます。そして、これには法的費用は含まれていません1。こうした理由から、滅菌処理部門は入念に医療機器の消毒と滅菌をしています。感染症は時折、わずかな見落としが原因で発生することがあります。しかし、努力だけでは不十分な場合があります。

命に関わる発見

悪魔は細部に宿ると言いますが、小さな見落としが思わぬ結末を招いた例を紹介します。中央吸引システムに接続して使用されている病院用吸引レギュレーター470個を対象とした大規模で衝撃的な分析では、1/3以上で菌の温床となっていることが分かりました 2 

吸引レギュレーターから発見された潜在的病原体:

  • 緑膿菌。多剤耐性であることが多く、集中治療患者にとっては致命的になります。3
  • エンテロコッカス・フェシウム。バンコマイシン耐性菌になる可能性が高く、特に免疫不全患者にとっては猛毒です。4
  • 黄色ブドウ球菌メチシリン耐性菌である時は特に致命的なMRSAを引き起こす可能性があります。5

さらに警戒すべきことは何でしょうか? 上記のレビューによると1、病原体はわずか30分で吸引レギュレーターから壁側キャニスターに広がります。そこから、病原体は患者から患者へと広がっていきます。

しかし、使用後の吸引レギュレーターを洗浄することで問題は解決しないのでしょうか?

 

メンテナンスの悩みの種

壁吸引システムのメンテナンスは非常に大変です。システムのタイプによりますが、定期的にチェックする必要がある部品や機構が非常に多くあります。

最も簡単なシステムであっても、壁吸引システムのメンテナンスは大変です。システムのタイプによりますが、定期的にチェックする必要がある部品や機構(バルブ、ゲージ、スイッチ、リレーなど)が非常に多くあります。ベアリングは潤滑剤をさす必要があります。トラップやフィルターは頻繁に交換する必要があります。また、リークが発生していないか確認する必要もあります。

厳密にメンテナンス計画を遂行すれば、大抵の場合、機器はスムーズに作動してくれますが、メンテナンス直前またはメンテナンス中に非常事態が発生したらどうなるでしょうか? あるいは、リークが発生した場合はどうでしょうか? あるいは、堆積した異物が原因で肝心な時に突然吸引圧が下がってしまったらどうでしょうか?

これらの潜在的な懸念を理由に、医療施設認定合同機構(JCI)は「施設に中央吸引ポンプの設備がある場合でも、ポンプの不具合に備えて、すべての患者治療現場に自立式またはポータブルの吸引器を設置しておく必要がある。」と言っています。7

 

Portable suction unit by Medela

どのように院内感染を抑制しますか?

Medela(メデラ)のポータブル吸引ユニットの製品ラインナップは、壁吸引装置を使用することで発生する予期せぬ問題、悩みの種、経費を削減できるように設計されています。

医療用吸引技術における50年間の経験に基づく重要な利点:

  • モバイル吸引ポンプは、潜在的な汚染拡散の危険性が抑えられています:隙間や溝がない構造だけでなく、万が一汚染が発生しても、システム全体ではなく1台のポンプの感染だけで済みます。
  • 丸みを帯びたデザイン、柔らかい端部、清潔なタッチ式ボタンのおかげで、短時間で効率的に消毒できます
  • 一部の非常に強力な消毒剤も使用できるほど丈夫で、非常に耐久性が高く設計されています。
  • メンテナンスしやすい
    1. 簡単に分解、洗浄、点検できるモジュールデザインです(Dominant Flex(ドミナントフレックス)の定期点検の所要時間は30分未満)。
    2. 簡素化された年次点検。
    3. 圧力安全機器の定期試験の義務がない。
    4. 特別な訓練を受けていないスタッフでも実施可能。

Medela(メデラ)のパワフルで便利なポータブル吸引ユニットは、不要な経費を削減しながら予期せぬ問題を減らし、より良好な成果をあげるよう設計されています。ぜひ Medela(メデラ)のポートフォリオをご覧ください。

手術用&気道吸引ポンプ

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参考文献

1 Becker’s Clinical Leadership & Infection Control. How HAIs lead to direct, indirect and unintended hospital costs. 2015. Internet: https://www.beckershospitalreview.com/quality/how-hais-lead-to-direct-indirect-and-unintended-hospital-costs.html. Accessed 10 December, 2018.

2 Kay KS, Marchaim D, Smialowicz C, et al. Suction Regulators: A Potential Vector for Hospital-Acquired Pathogens. Infect Control Hosp Epidemiol 2010;31(7):772–4.

3 Centers for Disease Control and Prevention. Pseudomonas aeruginosa in Healthcare Settings. 

4 Moellering RC, Linden PK, Reinhardt J, et al. The Efficacy and safety of quinupristin/dalfopristin for the treatment of infections caused by vancomycin-resistant Enterococcus faecium. J Antimicrob Chemother 1999;44(2):251–61.

5 Centers for Disease Control and Prevention. Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA).

6 Agency for Healthcare Research and Quality. Estimating the Additional Hospital Inpatient Cost and Mortality Associated with Selected Hospital-Acquired Conditions. Internet: https://www.ahrq.gov/hai/pfp/haccost2017.html. Accessed 10 December, 2018.

7 Chun C, Zohdy M. Medical Suction and Fluid Waste Management: Patient and Workplace Safety Considerations for Health Care Organizations. Joint Commission International. 2017. Internet: http://www.jointcommissioninternational.org/assets/3/7/JCI_WP_Med_Suction_and_Fluid_Waste_Mgt_Final_(1).pdf. Accessed 10 December, 2018.